【映画レビュー】創作している人には観てもらいたい? ビッグアイズを観て思ったこと
キャラクター紹介
ビッグアイズ観たよ
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マーガレットは、娘を連れて夫と別居をはじめた。その別居先の町でバツ1の男性で画家のウォルターと出会う。出会ってまもなく、二人は結婚をした。1950年代にウォルター・キーンはマーケティングでアメリカ中の電機店やガソリンスタンドに大きな目を持つ子供の絵を大量に売る会社を設立した。そして、金持ちになったウォルターはアーティストを自称して、トークショーの常連となった。しかし実際には、妻のマーガレット・キーンが絵を一から描き、ウォルターはそれに署名するだけだった。そのため、マーガレットの画家としての能力は社会に知られることがなかった。そんな中、2人の結婚生活は破綻してしまう。これをきっかけにマーガレットは大きな目を持つ子供を描いたのは自分だと世間に公表しようとしたため、ウォルターから「気が狂っている」と罵られる。最終的に2人の争いは法廷に持ち込まれることとなった。
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感想
以下あらすじと感想(ネタばれ注意)
主人公のマーガレットは夫と離婚した後に娘を連れて、生計を立てようとするんだけど、当時は男尊女卑が激しい時代。女性というだけで仕事に就きにくかったり、対等な立場で見てもらえなかったりする。
そんな時、フリーマーケットで趣味の絵を売っていたマーガレットは口の上手い画家(に見せてる)ウォルターと出会い、恋に落ちる。
出会った時は『絵で成功していて』世渡り上手な男という風に見せているウォルターだったけど、実際は絵は成功しておらず、不動産で稼いでいる世渡り上手な男だった。
付き合ってまもなくして、マーガレットは元夫に娘の親権を取られそうになるんだけど、ウォルターがそれをしってすぐにプロポーズしてくれる。そのままハワイで挙式をあげるんだけど、その速さにマーガレットの親友も「その人大丈夫なの?」と流石に言う。
……気持ちはわかる。でも、ここは時代背景的にもマーガレットは流されるしかなかったのかなと思う。親友が割と冒頭の方で「次に悪い男に捕まったら、私がちゃんと言ってあげるわ」と言うがフラグを立てているようだった。
ウォルターと結婚した後のマーガレットは、お互い共通の趣味(絵)で努力しあう。ウォルターが世渡り上手で、知り合いが多いのもあり、バーで二人の絵を飾ってもらえるようになるんだけど、飾る場所はなんとトイレに続く通路(´・ω・`)
店主(?)と喧嘩になり、ウォルターは店主を絵で殴ってしまう。(しかもマーガレットが描いた絵で!)
その現場を記者にすっぱ抜かれ、何故か有名に。
あろうことかウォルターは、その殴った絵を「自分が描きました!(`・ω・´)キリッ」と言ってしまい、ウォルターと絵がセットで有名になってしまう。
そのことに怒るマーガレット。でもあれよあれよと絵は有名になっていき、ウォルターの口が上手いこともありマーガレットは丸めこまれて、ゴーストライターならぬ、ゴーストペインターに。
マーガレットは屋根裏部屋で絵画を描き続けるのに、ウォルターは有名人や権力者と会って嘘八百なイラスト制作秘話を語り始めたりする。
そのうち、マーガレットは精神的に病んでしまい、ウォルター自身も敵を作ってしまい追い詰められてしまうのだ(´・ω・`)
ウォルターが売ることによってイラストは価値が上がり、有名になり、お金も沢山手に入れられるようになった。
だけど、ものを作るって始めからお金が欲しいのかというとそうじゃなくて……。
純粋な動機はやはり承認欲求なんじゃないかと思う。
それが満たされないまま描き続けるのって、凄い苦痛だな。
有名になりすぎていたし(ウォルターが著名人に絵を送りまくっていた為ウソがばれた時に炎上することを凄く恐れていた)、ウォルターは作中で沸点が低い所があった。そもそも作品を愛する人が、いくら人の絵とはいえ、絵で人を殴るか……。
このことから(他にも犯罪っぽい描写もあった)、マーガレットはウォルターを恐れていたのかな、とも思う。
そもそも男尊女卑が激しいことが描写されているので、「描け」と言われたら描くしかなかったのかなとも。(だけどウォルターは俺様な感じではなく、あくまでも気さくで明るい感じなのだ)
ウォルターと出会った時、マーガレットはフリーマーケットで絵を買いたたかれます。
しかもそれに応じてしまうんです(´・ω・`)
他にも「女が描いた絵じゃぁな」みたいなことを言われるような描写があったり、作品中盤でマーガレットは別名で絵を描き始めるのですがオッサンに、いやらしい目でみられたりしてしまうのです。
ウォルターが売ることによって有名になった『ビッグアイズ』は、彼の人柄や、男性だったから売れたのかもしれません。
ウォルターが作者だと名乗って、マーガレットが怒っていた時、一度だけ「私が描いた」とマーガレットが言えそうな描写がありました。でも、マーガレットはそこで躊躇ってしまい、ウォルターが名乗り出るのです。
あの時に名乗っていたら……。
今の時代は男女平等を掲げ、ネットが(元々姿が見えないのも)あり、表現がとても自由で、ある意味実力社会。
でも、プロデュースしていかなくちゃいけないのは一緒だと思う。(ネット内で作品を公開したり、賞に応募したり)
そんな中で凄く優秀な相方が現れて
なんて言ったら……?
なんとも考えさせられるお話でした。
創作活動をされている皆さんはぜひ!